簡易課税選択届出の提出期限の特例 届出の事後提出が認められる!?
軽減税率導入までいよいよ1ヵ月を切りました。
複数税率が適用され経理の事務的な手続きが煩雑になり、消費税の申告書が作成できるか不安に思われている方も多いかと思います。
そこで、軽減税率制度導入に伴い、簡易課税制度選択届出の特例制度が設けられています。
(平成28年改正法附則40)
通常ですと、簡易課税選択の届出は適用を受けたい事業年度の前日までに提出する必要があります。(事前対応)
例えば、10月決算の場合ですと、平成30年10月1日~令和元年9月30日までの事業年度に簡易課税を適用したい場合は、平成30年9月30日までに簡易課税制度選択届出書を税務署に提出する必要があります。(事前対応)
簡易課税届出の提出期限の特例制度により、「令和元年10月1日から令和2年9月30日まで」の日の属する課税期間の末日までに、簡易課税制度選択届出書を税務署に提出した場合は、提出日の属する課税期間から簡易課税制度の適用が受けることができます。(事後対応)
3月決算の場合
平成31年4月1日~令和2年3月31日までの事業年度に簡易課税を適用したい場合は、令和2年3月31日までに簡易課税制度選択届出書を税務署に提出する必要があります。(事後対応)
令和2年4月1日~令和3年3月31日までの事業年度に簡易課税を適用したい場合は、令和3年3月31日までに簡易課税制度選択届出書を税務署に提出する必要があります。(事後対応)
届出の提出期限の特例を受けるためには、
基準期間における課税売上高が5,000万円以下であり、
仕入れを軽減税率と標準税率ごとに区分することにつき「困難な事情」のある事業者
に認められます。
「困難な事情」の困難の度合いは問われませんので、税率の異なるごとの管理が行えず、区分経理が困難と思えば、特例を利用できます。(軽減通達21)
軽減税率制度の導入に伴い、区分経理や消費税の申告に不安のある方は、ぜひおき会計にご相談ください。