Q3.具体的にどういったものが医療費控除に該当するのか知りたい。
Answer
下記の➊~❹の通り、主な具体例を記載しました。
実際に医療費控除の対象になるかどうか、迷われた場合には「判断のポイント」をご参照下さい。
ご不明な点等ございましたら、お気軽に電話又はメールにてご相談下さい。
➊支払った医療費の範囲
〇 控除受けられる | × 受けられない |
・その年の1月1日から12月31日までの間に 実際に支払った医療費が対象 ・生計を一にしている家族(注)の医療費は、 その医療費を負担した者が医療費控除の対象 |
・その年中に治療を受けたものであっても、 12月31日現在未払いもの |
(注) 生計を一にする親族の判定時期 医療費を支出すべき事実が発生した時又は現実に医療費を支払った時に生計を一にする配偶者又は親族に該当すればいい。 |
❷治療、通院に関するもの
〇 控除受けられる | × 受けられない |
● 薬代 | |
・治療のための医薬品代 ・医師の処方による漢方薬 |
・健康増進のための漢方薬 ・ビタミン剤や健康ドリンク |
● あんまやはりは | |
・治療のためのあんま、マッサージ、 はり、きゅう、柔道整復師による施術など (資格を持つ人が行ったもの) |
・健康や疲労回復のために行ったもの、 無資格の人が行ったもの |
● 病院に支払った治療費は | |
・医師に支払った診療費、治療費 | ・予防接種費用 ・健康診断費用(注) ・人間ドック費用(注) |
(注) 健康診断や人間ドックで、重要な病気が見つかり、引き続き治療を受けた場合は〇。 | |
● 歯科は | |
・虫歯の治療、金歯、入れ歯の費用、 治療としての歯列矯正 |
・美容のための歯列矯正 ・歯垢除去、ホワイトニング費用 |
● 眼科は | |
・レーシック費用 ・緑内障、白内障治療のための眼鏡代 |
・近視、乱視、遠近用の コンタクトレンズ、眼鏡代 |
● 交通費は | |
・通院のためのモノレール代やバスの交通費 ・必要性が認められる場合のタクシー代 |
・通常の通院のタクシー代 ・付添人の交通費(1人で通院が困難なときは〇) ・通院のガソリン代、駐車料金 |
● 医療用の器具や物品の購入費は | |
・義手、義足、松葉づえ ・補聴器(治療にかかわりのないものは×) ・おむつ代(医師による「おむつ使用証明書」 がなければ×) ・ストマ用装具(医師による 「ストマ用装具使用証明書」がなければ×) |
・体温計、血圧計購入費 (予防・健康増進のためのもの) ・マッサージ器購入費 |
❸入院に関するもの
〇 控除受けられる | × 受けられない |
・入院の部屋代 ・治療に必要な差額ベット代 (医師の指示でないものは×) ・食事代(出前や外食は×) |
・ねまきや洗面具など身の回りの物品費 ・ねまきのクリーニング代 ・医師や看護師への謝礼 ・付き添いの親族などへの謝礼 |
❹妊娠、出産に関するもの
〇 控除受けられる | × 受けられない |
・妊娠中の定期検診、検査費用 ・分娩までに、医師、看護師に支払う費用 ・通院のためのモノレールやバスの交通費 ・出産の入退院などやむを得ない場合 のタクシー代 ・出産のための入院費 (上記の「❸入院に関するもの」と同じ) ・助産師への報酬 ・妊娠中の中絶の費用 (母体保護法に基づき医師が行うもの) |
・妊娠確認の検査費用、 妊娠検査薬費用 ・出産のための実家への 里帰り費用 |
判断のポイント
・治療のための費用 〇 ・医師の指示によるもの 〇 |
・予防のための費用 × ・美容や健康増進のための費用 × |