プロスポーツの年間シート(シーズンシート)はいつ経費計上?福利厚生費?接待交際費?


野球、サッカー、バスケットボール等のプロスポーツリーグが盛り上がりを見せておりますが、

沖縄でもB.LEAGUEが開催され琉球ゴールデンキングスが活躍しています。

琉球ゴールデンキングスのシーズンシートを法人が従業員の福利厚生目的で購入する場合や接待交際目的で購入する場合があります。

①福利厚生目的で購入する場合と②接待交際目的で購入する場合で経費計上(損金計上)のタイミングが異なります。

①福利厚生目的で購入する場合

福利厚生目的で購入する場合、基本的には開幕日が翌期という場合は、支払い時に前払費用で計上し、開幕日に経費計上することになります。ただし、開幕が翌期でも支払った日から1年以内にシートを利用することができる場合は、短期前払費用の取扱い(法基通2-2-14)を適用し支出した日の属する事業年度に経費計上(損金計上)することができます。

例えば8月決算の場合

年間シートを8月に購入し、支払った場合、原則としては、翌期の9月の開幕日の事業年度に経費を計上することになります。ただし、支払った日から1年以内にバスケットボールを観戦できるので短期前払費用の取扱い(法基通2-2-14)の適用を受けることができ当期に経費計上(損金計上)することができます。

②接待交際目的で購入する場合

接待交際目的で購入する場合、接待,供応等のあったとき( 措法61の4 , 措通61の4(1)-24 )に経費計上することが認められております。接待,供応等のあったときとは、基本的に中途解約はできないものであることから観戦できる日である開幕戦の日の事業年度に交際費として一括費用計上できます。

 ただ、開幕戦が無観客試合では、接待,供応等があったとはいえないため、観客動員が行われた日の事業年度に交際費として一括費用計上が認められます。

例えば8月決算の場合

年間シートを8月に購入・支払いし、開幕日が翌期の9月30日に観客を動員して試合を開催した場合、支払い日の当期には前払金として計上し、翌期の9月30日に交際費として一括費用計上することになります。開幕日が延期した場合や、開幕戦が無観客試合となった場合は、観客動員して試合を開催した日に交際費として一括費用計上することになります。

年間シートは広告宣伝費に該当しない?

実務上、年間シートは不特定多数の者に宣伝する効果は薄いとされ、広告宣伝費には該当しないので注意してください。(参考:昭和46年6月12日裁決)

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